繊維廃棄物の有効利用に関する研究
(担当教員:助教 角田雄亮


 現在、繊維廃棄物はウエスやフェルトなどに再商品化されている。しかし、バージン品の低価格化によりこうした再生商品の需要は低く、再商品化率は約10%と低迷している。
 そこで、利用用途を拡大するために当研究室では繊維廃棄物の組成に着目した。これは羊毛、綿、ポリエステルが主である。羊毛の主成分であるタンパク質からアミノ酸類、綿の主成分であるセルロースから糖類へ転換することを考えた。また、最も加水分解開始温度が高いポリエステルは、加水分解することなく取り出し、溶融することでプラスチック素材としての利用を考えた。これにより、繊維廃棄物の用途拡大が期待される。
 しかし、混合した状態で加水分解すると生成物中にアミノ酸類と糖類が混在し、分離コストが高くなることが懸念される。そこで、各繊維の加水分解開始温度の違いを利用し、高純度のアミノ酸類および糖類の回収を目的とした研究を行っている。



Fig. 想定プロセス図

文章責任者:M1 神田義高



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