磁場照射(前) 磁場照射(後) 結晶性高分子の磁場配向化 近年,超伝導磁石が普及し,強磁場を用いた材料開発がなされるようになり,高分子分野にも応用されるようになってきた.従来の延伸法とは異なり,試料に与えるストレスを最小限に留めながら高分子材料の力学特性の向上が可能である利点をもつ.しかし,高分子の場合には,磁場の強さだけでは配向材料の作製には困難であり,磁場照射に加え熱処理環境等の外部環境を整えることが重要である.そこで本研究室では,生分解性高分子であることから循環型社会に適合した材料として注目されている結晶性高分子のポリ-L-乳酸(PLLA)を用いて,磁場照射と熱処理を併用することで,PLLA配向フィルムの作製を行っている.本研究は,東北大学金属材料研究所附属強磁場超伝導材料研究センターとの共同研究の一環として行われている.