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1. 日本大学理工学部では,平成11年度に文部省のハイテクリサーチセンター整備事業(研究組織代表者:理工学研究科長小嶋勝衛,研究総括者:栗田公夫)が採択され,平成11年度から平成15年度迄5年間,予算総額約4億4千万円で「ナノサイエンス研究プロジェクト」が実施されました.本研究プロジェクトは,理工学研究科におけるナノ材料分野の先端的研究を統合し,将来の産業技術分野の発展の基礎となる新規な物質・材料を創製する技術を確立することを目的に組織されたものであり,総数35名の研究者が参加し,物質応用化学科と物理学科において次の3つの独立したテーマで研究が実施されました.
(1) バイオミメティックプロセスによる構造融合化材料の設計と創製 (責任者:矢野彰一郎,研究者数19名,予算254,000千円/5年)
(2) 低次元化合物および人工格子の基礎物性と応用 (責任者:高野良紀,研究者数7名,予算125,430千円/5年)
(3) 微細圧電素子センサの開発 (責任者:野木靖之,研究者数9名,予算60,870千円/5年)
2. 「バイオミメティックプロセスによる構造融合化材料の設計と創製」について
■目的 歯,骨など生体の硬組織を形作るヒドロキシアパタイト,珪藻や稲などの中に析出するシリカなど生体中の無機質は,常温,常圧下の温和な条件下で生体高分子と相互作用しつつ構造の融合化がはかられ,強固な有機・無機複合構造を形成しています.また深海に生息する各種の貝類の貝殻では,低温,高圧下に炭酸カルシウムがタンパク質やキチンなどの生体高分子上に析出結晶化し,力学的にきわめて強靭な構造が作り出されています. 本研究は,生体において常温,常圧あるいは低温,高圧下に巧妙に展開される自己組織化に伴う構造融合化機構を検討・解析し,これを模倣してこれまでにない省エネルギープロセスによって,地球環境に調和する高性能・高機能材料を創製をすることを主たる内容とします.
■テーマと担当者 本研究は以下のように9つのグループテーマからなる4つの小項目テーマから構成されています.
(1)バイオミネラリゼーションを利用した材料の創製
・ バイオミメティックプロセスによる材料の設計と創製 (安江 任,遠山 岳史,三五 弘之[一般教育])
・ 生体関連および天然材料の分析化学的利用
(櫻川 昭雄 [短期大学部])
・ 生物資源を素材とした新規機能性分子の創製 (秋久 俊博,浮谷 基彦)
(2) 有機・無機ハイブリッド材料の調製と物性
・ 植物のバイオミネラリゼーションに学ぶ有機・無機ハイブリッド材料 (栗田 公夫,清水 繁,矢野 彰一郎)
・ 歯科用高分子材料への無機材料添加・成膜による複合化と高機能化
(鈴木 薫[電気工学科])
(3) 超分子構造を利用した新物質の合成 ・ 超分子系新物質の合成と機能設計(滝戸 俊夫,大月 穣)
・ 多分子系および高分子系超分子の合成とキャラクタリゼーション (澤口 孝志,萩原 俊紀)
(4) 高圧反応制御による材料の変性技術
・ 超臨界流体を利用した構造制御 (越智 健二,栃木 勝己,栗原 清文) ・ 泥炭から糖類への転換反応に関する研究(真下 清,菅野 元行)
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